Q: PageSpeed Insights(PSI)について質問です。
PSIの評価が低かったとしても、Googleは世界中のさまざまな通信環境を想定し、例えば通信速度が遅い環境でもページを快適に閲覧できるかどうかを測定しているため、実際の日本国内のユーザー環境では、それほど大きな問題にならない場合もあると聞いたことがあります。
これは実際のところ、どのように考えればよいのでしょうか?
クライアントによっては、SaaS型のECカートなど、システムの仕様上どうしてもPSIの数値を大幅に改善できないサイトに対しても、PSIのスコア改善を強く求められることがあります。
このような場合、PSIの数値をどこまで重要視すべきなのか、クライアントへの説明に苦労しています。
A:
PageSpeed Insightsの点数に対して、必要以上に神経質になる必要はありません。
まず理解しておきたいのは、PSIに表示される点数そのものが、そのままGoogleの検索順位を決めているわけではないということです。
PSIでは、一定の条件を設定したテスト環境でページを読み込み、表示速度や操作性などを測定します。
そのため、実際に日本のユーザーが高速な通信環境や新しいスマートフォンを使って閲覧した場合の体感速度とは、結果が異なることがあります。
一方で、Googleは実際のユーザー環境から収集したデータも利用しており、Core Web Vitalsなどを通じて、実際のユーザーが快適にページを利用できているかを確認しています。
SEOの観点では、表示速度は確かに検索順位を決める要素の一つですが、コンテンツの関連性や品質、検索意図への適合性などと比べると、最優先で改善しなければならない要素とはいえません。
そのため、例えばPSIのスコアを70点から90点に上げるために多大な費用や工数をかけるよりも、ユーザーが実際に利用していて、
・ページの表示を長時間待たされる
・ボタンを押しても反応が遅い
・読み込み中にレイアウトが大きく動く
・購入や問い合わせの途中で操作しにくい
といった問題が発生していないかを確認することの方が重要です。
特にSaaS型のECカートの場合は、自社で変更できる範囲に限界があります。
システム側のJavaScriptや外部サービスなどが原因でPSIの点数が低くなっている場合、それを完全に改善することが現実的ではないケースもあります。
その場合は、PSIで100点を目指すことを目的にするのではなく、改善可能な部分は改善したうえで、実際のユーザーが不便を感じるほど遅くないか、Core Web Vitalsに大きな問題がないかを確認するという考え方が現実的です。
つまり、PSIはサイト改善のための診断ツールとして非常に役立ちますが、点数を上げること自体がSEOの目的ではありません。
「PSIの点数を何点にするか」ではなく、「実際のユーザーがストレスなくサイトを利用できる状態になっているか」を基準に判断することが重要です。









