Q: サイトリニューアルのことでお伺いいたします。
「最大のSEO対策はサイトリニューアル」とのことですが、リニューアル後に検索順位が下がってしまう場合があるのは、ユーザー体験(UX)が悪いデザインに変更してしまったとき、という理解で合っていますか?
たとえばWordPressのテーマを変更してリニューアルする場合、あらかじめUXの良し悪しを調べて、良さそうなテーマを選ぶようクライアントにアドバイスした方がよいのでしょうか?
また、動画内でおっしゃっていた「他業界の上位表示サイトを研究して、その差を埋める形でデザインを見直す」といった進め方で良いでしょうか?
A:
「最大のSEO対策はサイトリニューアル」とよく言われますが、確かにそれは大きな改善のチャンスになります。ただし、リニューアル後に検索順位が下がってしまうケースも少なくありません。
その原因のひとつとして多いのが、ユーザー体験(UX)を下げてしまうようなデザインへの変更です。
たとえば、見た目はオシャレでも操作しにくくなった、読み込みが遅くなった、情報が探しにくくなったなどが該当します。
特にWordPressのテーマを変更してリニューアルを検討しているクライアントに対しては、事前にそのテーマがユーザーにとって使いやすいか、SEOに適しているかどうかを慎重に確認しておくことが大切です。
テーマの見た目だけで判断せず、他のサイトでの使用例や評価、機能性、表示速度なども考慮に入れて選ぶようアドバイスすると良いでしょう。テーマの善し悪しは感覚だけでは判断しにくいため、できるだけ情報を集めて比較検討することが重要です。
また、サイトリニューアルをすすめるタイミングとしては、大きく3つあります。
ひとつは、検索順位が大きく下がったままで、さまざまな対策を講じてもまったく回復しない場合です。
このようなときは、サイトの構造自体を見直すべき段階に入っているといえます。
次に、競合サイトと比べてデザインが古く、ユーザーにとって信頼性が低く見えてしまうような場合です。見た目の印象が悪いだけでサイト離脱率が上がってしまい、SEOにマイナスの影響を及ぼすこともあります。
そして最後に、現在のサイト全体の構成や内容が、SEOの基本的なガイドラインから外れていて、検索エンジンから評価されにくいと考えられる場合です。
たとえば、見出しタグが適切に使われていない、モバイル対応が不十分、内部リンク構造が弱い、などが該当します。
なお、サイトの改善方向を考える際には、自分たちの業界に限らず、他業界の上位表示サイトを参考にするのも有効です。
Googleに評価されているサイトのデザインや構成、情報の見せ方を研究し、自分たちのサイトに足りていない部分とのギャップを見つけ、その差を埋めるように改善していくとよいでしょう。
このように、リニューアルは単に見た目を変える作業ではなく、ユーザーにとって使いやすく、検索エンジンにも正しく評価されるように、総合的に設計し直す作業です。
クライアントにもその意図を丁寧に説明しながら、進めていくことをおすすめします。