Q:内部リンクを貼らない方がいいのかどうか
野菜を扱うサイトがあるとします。サブページにはトマトやほうれん草、ネギなど様々なページがあります。
ほうれん草のページの説明で、オリジナル文章の文中にネギやトマトという言葉が何回か出てくるとします。
そのネギ・トマト という言葉には内部リンクを貼らない方がいいのでしょうか?
A:
リンクを貼るべきかどうかの判断基準は、「ユーザーがそのリンクをクリックしたくなる可能性が高いかどうか?」です。
この基準で考えてYESならばリンクを貼るべきです。
ただし、たまに見かけるページに気持ち悪さを感じることがあります。文章のほとんどの単語がサイト内リンクになっているページです。昔のSEOでは、「内部リンクを増やせばSEOに有利になる」と考える人が非常に多かったため、名詞という名詞に片っ端からリンクを貼るサイトが大量に存在しました。
しかし現在のGoogleは、そこまで単純ではありません。最近はGoogle検索だけではなく、「AIによる概要」やChatGPTなどのAI検索の影響も強くなっています。そのためGoogleは、「リンクがあるかどうか」だけではなく、「そのリンクが本当に人間に役立っているか」をかなり重視するようになっています。
私は2003年頃からSEOを研究していますが、昔のSEOと今のSEOは別物だと感じています。昔は「検索エンジンを攻略する技術」という側面が強くありました。しかし現在は、「ユーザーに支持されるサイトをGoogleが後から評価する時代」に完全に変わりました。
内部リンクは「道案内」だと思って下さい
私は会員様に内部リンクを説明するとき、「大型ショッピングモール」の例え話をよくします。
大型ショッピングモールには案内板があります。
「レストラン街はこちら」
「映画館はこちら」
「トイレはこちら」
という表示があります。
これはお客様を助けるために存在しています。
しかし、もしモール中が案内板だらけだったらどうでしょうか。歩くたびに矢印、矢印、矢印。右を見ても左を見ても案内板ばかりだったら、人は途中から疲れてきます。
ウェブサイトの内部リンクもこれと同じです。
内部リンクは本来、読者を助けるための「道案内」です。しかしSEO目的だけで大量にリンクを貼ると、サイト全体が落ち着かなくなります。
実際、私が20年以上SEOコンサルティングをしてきた中でも、「SEOをやり過ぎているサイト」はユーザーから嫌われる傾向があります。
例えば整体院サイトでも、
「すぐ治したい人」
「病院で治らず困っている人」
「初めて整体に行くので不安な人」
というように、悩み別に自然に誘導する内部リンクは非常に有効です。
しかし、
「肩こりはこちら」
「腰痛はこちら」
「頭痛はこちら」
「猫背はこちら」
のようなリンクが文章中に大量に並ぶと、読者は情報よりも「売り込み感」を感じ始めます。
Googleは「人間の感情」を見始めている
昔のSEOでは、「キーワード回数」「被リンク数」「内部リンク数」が重要視されていました。しかし現在のGoogleは、人間の感情にかなり近いものを見ています。
例えばGoogleアナリティクスを見ると、Google自身が次のような数字を重視していることがわかります。
・直帰率
・離脱率
・滞在時間
・回遊率
・リピート訪問率
Googleは公式にはすべてを認めているわけではありません。しかし少なくとも、「ユーザーがそのサイトを好きになったかどうか」をかなり分析しているのは間違いありません。
私は昔から会員様に、「SEOは接客業です」とお話しています。
例えば、洋服屋に入った瞬間に、
「これも人気です」
「こちらもおすすめです」
「こちらも見てください」
と店員が何度も話しかけてきたら、人は疲れます。
逆に、必要な時だけ自然に案内してくれる店員は好かれます。
ウェブサイトも同じです。
内部リンクも、「必要な時だけ自然に案内する」という感覚が大切なのです。
内部リンクを貼るべきケース
では、どういう時に内部リンクを貼るべきなのでしょうか。
それは、ユーザーが「もっと詳しく知りたい」と思う可能性が高い時です。
例えば、ほうれん草の記事の中で、
「ほうれん草とトマトを組み合わせると栄養吸収率が高まりやすい」
という説明があったとします。この場合、「トマトの栄養解説ページ」にリンクするのは自然です。読者が詳しく知りたいと思う可能性が高いからです。
しかし、単に文章中にトマトという単語が出てきただけなら、無理にリンクを貼る必要はありません。
ここを勘違いしているサイト運営者は非常に多いです。
「キーワードが出たら全部リンク」
「SEOのためにリンク数を増やす」
「とにかく回遊率を上げる」
「リンクを増やせばGoogleが喜ぶ」
という機械的な発想になってしまうのです。
しかし最近のGoogleは、かなり人間的な判断に近づいています。機械的な最適化は以前ほど通用しません。
AI検索時代は「親切さ」が重要になる
最近、私は会員様向けセミナーでよくお話していますが、これからのSEOは「AIに選ばれるサイト」が重要になります。
ChatGPTやGoogleの「AIによる概要」は、単純なSEOテクニックだけでは評価しません。
むしろ最近は、
・Q&A形式
・FAQ
・比較表
・初心者向け説明
・手順解説
のような、「人にわかりやすく整理された情報」が評価されやすくなっています。
つまり、「ユーザーの疑問を丁寧に解決しているサイト」がAIにも引用されやすくなっているのです。
私は最近のSEOを、「図書館の司書」に例えることがあります。
昔のGoogleは、「リンクが多い本」「キーワードが多い本」を前に並べていました。しかし今のGoogleやAIは違います。
今は、「初心者でも理解しやすい本」「悩みを解決しやすい本」をおすすめする方向に変わっています。
例えば医療サイトでも、
「専門用語ばかりのページ」
「不安を煽るだけのページ」
「広告色が強すぎるページ」
「結論がどこにあるかわからないページ」
よりも、
「初心者でも理解しやすいページ」
「悩みに寄り添うページ」
「比較表があるページ」
「Q&Aで疑問を解決しているページ」
の方が、最近は評価されやすくなっています。
内部リンクは「安心感」にもつながる
内部リンクにはSEOだけではなく、「安心感を与える役割」もあります。
例えば病院サイトでも、
「検査が怖い人」
「費用が不安な人」
「初めて来院する人」
「症状が重くて悩んでいる人」
というように、悩み別にページを整理しておくと、ユーザーは「このサイトは自分のことを理解している」と感じます。
逆に、内部リンクが整理されていないサイトは、ユーザーが迷子になります。
私はこれまで数千サイトを分析してきましたが、「情報量は多いのに問い合わせが増えないサイト」は、内部リンク設計が雑なケースが非常に多いです。
ユーザーが次に何を見ればよいかわからないのです。
最終的には「人間らしさ」が勝つ
SEOを20年以上研究してきて強く感じるのは、Googleは年々「人間らしい感覚」に近づいているということです。
昔はテクニックだけでも勝てました。しかし今は難しいです。
最近のGoogleは、
「そのリンクは自然か?」
「そのページ構成は親切か?」
「そのサイトをまた見たいと思うか?」
「本当にユーザーを助けているか?」
という、人間が感じる感覚をかなり重視しています。
だから私は最近、会員様にも「SEOをやり過ぎないでください」とよくお話しています。
SEOを意識し過ぎると、不自然になります。
しかし、本当にユーザーのことを考えて作ったサイトは、結果的にSEOにも強くなります。
内部リンクも同じです。
「SEOのために貼る」のではなく、「読者を助けるために貼る」。
この発想で考えると、内部リンクの貼り方で迷うことがかなり減るはずです。
2018年06月26日
カテゴリ:内部対策
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